自動巻時計のパワーリザーブについて|時計のオーバーホール・修理事例/料金・費用

時計修理コラム

COLUMN

2023.08.20

オーバーホール

テーマ:

【自動巻時計のパワーリザーブについて】

【自動巻時計のパワーリザーブについて】

オーバーホール後の自動巻時計のパワーリザーブ(持続時間)についてご案内申し上げます。

弊社ではオーバーホール後に業務用ワインディングマシンにて自動巻の巻上げテスト、持続時間テストを行い、規定の巻上げ時間で充分なパワーリザーブが確保できたことを確認したのち、お客様に修理完了のご案内をしております。

納品後、腕に着用してご使用中でもデスクワークなどの腕の運動量が少ない場合は、自動巻ローターの回転だけでは充分にゼンマイを巻き上げることができません。1日着用したのに翌朝止まっていたような持続時間が短い場合は、手巻きの補助(40~50巻程度)をお勧めいたします。

オーバーホールの作業内容は分解洗浄+注油となり、基本的に同じパーツを再使用いたします。内装パーツ類は製造時より年数が経過し経年劣化しておりますので、オーバーホールを行っても新品レベルの持続時間・精度・耐久性に戻らない場合がございますので、あらかじめご了承下さい。

新品時のパワーリザーブ回復をご要望の場合は、ご希望によりメーカー修理代行のお見積りを差し上げることも可能です。何卒よろしくお願い申し上げます。

※ パワーリザーブとは機械式時計のゼンマイを巻き上げた状態から、完全にほどけて時計が止まってしまうまでの駆動時間を指します。

【自動巻時計の手巻き方法】

停止した状態からのご使用の際には、40~50巻程度の手巻き補助をされることをお勧めいたします。
手巻き補助は毎回必ず行わなければならないものではございませんが、ご使用時に止まりや遅れが発生する原因は巻上げ不足が原因となりますので、少し手巻きで補助をしてあげますと、より調子よくご使用いただけると思います。

なお、機械式時計は部品点数が多い為、手巻きをしてからゼンマイの動力が伝わって秒針が稼働するまで、15~20秒くらいのタイムラグがありますのでご了承下さい。

手巻きは、リューズを回転させることによってゼンマイを巻き上げます。以下に時計にストレスのかかりづらい巻き方のポイントをご紹介します。
※動画もご参照下さい。https://youtu.be/FrImZVsjZXg  

【巻き方のポイント】

1)リューズは指でつまむように持つ
まずは、リューズを回してロックを解除します。(リューズロック機能がないものはそのままで結構です。)
次に、段引きをしない状態でリューズを指でつまんで回すのが最も自然で回転させやすい持ち方です。
指一本で片側をなでるように動かして回すことも可能ですが、その場合片側から押さえつけるように力が加わってしまい、
リューズと機械をつなぐ軸である巻芯が歪んでしまう恐れがありますので、あまりお勧めできません。

2)つまんだままで回転→逆回転を繰り返す
リューズを時計回りに回転させた時にゼンマイが巻き上がります。
そして反時計回りに回転を繰り返して巻き上げます。その際、つまんだ指は離さずに親指の腹と人差し指の側面をこすり合わせるような動作を繰り返します。

詳しくは弊社までお問い合わせください。

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