タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ HEUER02 GMT
高級時計のオーナーにとって、愛機が持つ精緻なメカニズムは、まさにロマンそのもの。特にタグ・ホイヤーの「カレラ クロノグラフ HEUER02 GMT」のように、自社開発ムーブメント「キャリバーHEUER02」を搭載したモデルは、その複雑さと信頼性から多くのファンを魅了しています。しかし、どんなに優れた時計も、時が経てばメンテナンスは欠かせません。今回は、実際に当社で修理した事例と、その具体的な費用を元に、高級時計を長く愛用するためのヒントをご紹介します。
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修理事例に見る、高級時計のSOSサイン
今回の事例は、ネット経由でご依頼いただいたお客様のカレラ クロノグラフ HEUER02 GMTです。修理前の症状は「時計が遅れる」ことと、「クロノグラフのプッシュボタンが押しても戻らない」というものでした。
これらは、高級時計が発する代表的なSOSサインです。時計の「遅れ」は、内部の機械油が劣化し、歯車の動きが悪くなっている可能性を示唆します。また、クロノグラフのプッシュボタンが戻らないのは、内部のホコリや汚れが原因で、パーツの動きが阻害されていることが考えられます。特にクロノグラフ機構は非常に繊細なため、無理に操作すると致命的なダメージにつながることもあります。
「定期的なメンテナンス」と聞くと、まだ動いているのに……と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、精密機械である時計は、車と同じように定期的な点検が必要です。メーカーも推奨しているオーバーホールは、時計を分解・清掃し、新しい油を注すことで、時計本来の精度を保つ重要な作業なのです。
メンテナンスで時計が蘇る
当社の技術者が時計を診断したところ、やはり内部の機械油の劣化が確認されました。そこで、ムーブメントを完全に分解・清掃・注油するオーバーホールを実施。さらに、劣化した裏蓋パッキンの交換も行いました。
お客様から「動かないのでは?」とご心配の声があったプッシュボタンも、内部の汚れを除去し、適切な処置を施したことで無事に再使用可能となりました。
また、意外と見過ごされがちなのが、汗や水分による内部パーツの腐食・サビです。特に、汗をかきやすい季節やスポーツをされる方は注意が必要です。今回の事例でも、巻芯や裏蓋に微細な腐食が見られました。
このようなトラブルを未然に防ぐためには、ご使用後に柔らかい布で時計を拭き、湿気の少ない場所に保管することが非常に大切です。
実際の費用は? 具体的な内訳をご紹介
では、今回の修理にかかった具体的な費用を見てみましょう。
消費税を含めた合計額は63,800円でした。 自社ムーブメント「HEUER02」は、GMT機能やフロントアクセス構造を持つため、通常のオーバーホール費用に付加料金が発生しますが、メーカー修理と比較しても、費用を抑えることができるケースがほとんどです。
もちろん、修理代はお品物の状態によって変動します。しかし、このように具体的な費用を事前に知ることで、安心して修理をご依頼いただけるかと思います。
自社ムーブメントでも安心の技術力
「HEUER02」のように、メーカー独自のムーブメントを搭載したモデルは、「修理はメーカーにしかできないのでは?」とご不安に思われる方もいらっしゃいます。しかし、当社では、長年の経験と確かな技術を持つ熟練の技術者が、メーカーと同等のクオリティでメンテナンスを承ることが可能です。部品の入手が困難な場合を除き、正規店よりもリーズナブルかつスピーディーに対応できるのが、当社の強みです。











